[メイン3] 犬吠埼 風 : ガラリとふすまを開ける。
どうやらそこは、寝室のようだ。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 外から見ても思ったが、古くからあった日本屋敷のようで
畳の床と、そしてベッドではなく、直に敷いてある布団が目に入る。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「おっとっと……い、いきなりデリケートなところに
 入っちゃったかしら……?
 ごめんくださ~い?」

[メイン3] 犬吠埼 風 : おそるおそると中へと入り。

[メイン3] GM : 寝室
畳の上に畳まれた布団と小さな机がある。机の上には【本と筆ペン】が置いてある。
【押入れ】のふすまにやや隙間が開いている。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……ん、とは言っても……人はいなさそうね……?
 良かった……ゴクウが危惧していた、社会問題のアレじゃなくて
 ホッとしたわ……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ふう、と胸を撫で下ろしつつ。
この部屋に猫がいないかを探し始める。

[メイン3] 犬吠埼 風 : x2 ccb<=95 勇者部(戦闘/運動/探索/交渉判定) #1 (1D100<=95) > 40 > 成功 #2 (1D100<=95) > 43 > 成功

[メイン3] 犬吠埼 風 : 探している途中に、ふと目に入った【本と筆ペン】。
それが、少し気になった。

[メイン3] GM : 筆ペンは特に何の変哲もない市販品だ。中のインクが半分ほど減っている。
本は日本語の日記のようだが、筆で書かれている上に字が汚く読みづらい。
書いた主はかなりの悪筆だったようだ。
<日本語>を振れますね

[メイン3] 犬吠埼 風 : ccb<=95 勇者部(戦闘/運動/探索/交渉判定) (1D100<=95) > 77 > 成功

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「んんん……?なんだか、すごい字ねぇ
 ……ああ、こういう、人の書いた日記って、本当は
 読んじゃダメなんだけど……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ……どうしても気になっちゃうっていうのが、人の性、ってやつなのかしらねぇ。

[メイン3] GM : 日付は文字以上に悪筆だったため読めなかったが、恐らく日付順であろう前のページから順番に以下のような内容が書かれている。

[メイン3] GM : さくらがとうとう死んでしまった。ついに私は独りになってしまった。

家の中にまださくらがいるような気がするのに誰も布団に潜り込んでこんでこないし、餌皿もからのままだ。誰も食べやしないのにあの子が好きだったおやつは捨てられず、冷蔵庫に入れっぱなしだ。

さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい

ふと立ち寄った古書店で猫が表紙の絵本が目に入った。表紙の猫がさくらに似ていたからだ。
思わず買ってしまった。よくわからない門について書かれた本も同じ作者のものらしく、自分でも何故かわからないが店主の勧めるままに買ってしまった。

さくらに会えるかもしれない!異世界に通じる門を開くのだ!

何故だ!!門は開いたのにこちらから向こうには透明な壁があるように通ることができない。
何がいけないんだ!!!

[メイン3] GM : <聞き耳>を振れますね

[メイン3] 犬吠埼 風 : ccb<=95 勇者部(戦闘/運動/探索/交渉判定) (1D100<=95) > 81 > 成功

[メイン3] GM : 風は手触りに違和感を覚えてよく確認すると次のページがくっついていることに気づく。
紙が破れないように慎重にページを剥がすと日記にはまだ続きがあった。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「っ………!!」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 悲痛の叫びを、書き殴ったような内容に気押され
表情に力が入り、生唾を飲み込みながら。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……そう、ね……この、家に住んでいた人にとっては
 この、さくらっていう名前のペットは……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「ある意味……本当の、家族のようなもの、だったのかしら、ね……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : アタシも、まぁ。
……家族との別れは、あった。
その気持ち、痛みは、すごく分かる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……ん……?くっついてる……?
 また、日記は続いてるみたいね……?」

[メイン3] 犬吠埼 風 : そのままめくってみると─────。

[メイン3] GM : 門の向こうから子猫が飛び込んできた。
猫のいる異世界へ通じている証拠だと思ったが、門は向こうからの一方通行になっているようで戻ろうとした子猫も透明な壁に阻まれてしまった。

警戒する子猫をなだめて急いで買ってきた離乳食を出したが警戒して食べようとしない。
試しにさくらの使っていた皿でご飯をやるとようやく食べてくれた。
腹がふくれて安心したのか、そのままその場で寝てしまった。
久しぶりにぬくもりに触れた…。

子猫は少し慣れたものの、やはりこちらを警戒しているようでご飯を食べてそのまま眠ってしまった時以外は押入れの天井裏に閉じこもっている。
せめて、この子をあちらに返さなくては…。
門は消えかけている、おそらく注いだ魔力がつきかけているのだ。
どうする、何が間違っていたのか。

[メイン3] GM : 日記はそこで終わっている。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「え………?も、門が……え?」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 目をパチパチとさせながら、唖然とする。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「い、異世界への門って、あ、あはは、そんなバカな
 あるわけが……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ……もしこの記述が嘘であれば、この日記の主は
あらぬ妄想を目にしている。不安な精神状態の中
幻覚を見ている可能性が高い……が。

[メイン3] 犬吠埼 風 : ……妙に、リアリティのあるような書き方で。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 冷や汗がたらりと、畳へと落ちる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……こっちへ来た猫ちゃんが、向こうへ帰れなくなっている……
 ……ふ、ふぅむ……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 腕を組み、顎へ手をやりながら、少し小首を傾げる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「本当、なのかしら、ね……?
 もし、もしも……万に一つ、これが本当なのだとしたら……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……あんまり、良い状況とは……思えない、わね」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ちらり、と押し入れの隙間を見る。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……この日記の子猫ちゃんは……あの押し入れの、天井裏に……?」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「あ、あはは……まっさかぁ
 いたとして、アレよ……そうよ、アタシ達が捜していた猫ちゃんよ、きっと」

[メイン3] 犬吠埼 風 : おそるおそる、押し入れの方へと近づき、そしてその扉を開ける。

[メイン3] GM : 押し入れを開けると、二段の収納で下の段には使っていない季節の布団が仕舞われていることがわかる。
上の段にはたくさんの箱や衣装ケースが天井近くまで積み上がっている。
<目星>を振れますね

[メイン3] 犬吠埼 風 : ccb<=95 勇者部(戦闘/運動/探索/交渉判定) (1D100<=95) > 59 > 成功

[メイン3] GM : 箱と箱の隙間に小さな寄木細工の箱を見つける。小箱の中には小さな鍵が入っていた。

[メイン3] GM : <聞き耳>も振れたので一緒に処理しておきます

[メイン3] GM : 風は押入れの天井裏から微かに足音のような物音がすることに気がつく。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「ん……これは、何の鍵かしらね……?」
それを手に取りつつ。

[メイン3] 犬吠埼 風 : こん……こん……こん……。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「………!!!」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 狭い空間の、天井を見上げる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 目を大きく開かせながら、物音のする方へ、じっと見つめる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 何か、いる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……ま、まっさかぁ、まさか……
 いや、いやいやいや……いや、猫ちゃんだよ
 アタシ達の探していた、猫ちゃん……よ」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 上の段へ身を乗り出し、そのまま─────。
天井へ手を当て、そのままぐい、っと押し出す。

[メイン3] 子猫 : 風が天井を覗くと、そこには子猫がいた。
しかし、こちらを警戒して寄ってこようとしない。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「あ………」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ほ、本当に猫ちゃんが、いた……!?

[メイン3] 犬吠埼 風 : 待って、待って待って、落ち着いて。
暗いからまだよく見えないだけ。

[メイン3] 犬吠埼 風 : アタシ達が依頼された、探してほしい猫ちゃんかもしれないし─────。

[メイン3] 犬吠埼 風 : じっと、子猫を見つめる。

[メイン3] 子猫 : ジロリと風の方を睨み、警戒している。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 依頼された猫とは、全く違う?

[メイン3] GM : <目星>どうぞ

[メイン3] 犬吠埼 風 : ccb<=95 勇者部(戦闘/運動/探索/交渉判定) (1D100<=95) > 57 > 成功

[メイン3] GM : そっくりですが微妙に違うように見えますね

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「…………」

[メイン3] 犬吠埼 風 : ごくり、と固唾を飲み込み。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……ね、ねぇ、アナタは、もしかして……」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「さくら、ちゃん……?」

[メイン3] 子猫 : 風がさくらと呼びかけても反応はない。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「………」

[メイン3] 犬吠埼 風 : そういえば、日記にも……この子は、懐いてくれない、って……。

[メイン3] 犬吠埼 風 : なんだか、なんだか……このままにしておくのは
可哀想ね……。

[メイン3] 犬吠埼 風 : この子が、もし……もしも、本当に異界から来た猫だとして……。
そして、前の猫ちゃん……さくらちゃん、っていう子が使っていた小皿で
ご飯をあげたら、ようやく食べたみたい、だから……。

[メイン3] 犬吠埼 風 : そう、ね……。
日記の内容を確かめるという意味でも
いや、それ以上に……。

[メイン3] 犬吠埼 風 : こんな寂しい場所で、一匹でいるこの子を、放っておくわけには─────。

[メイン3] 犬吠埼 風 : ────その時。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「っ……!?!」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 隣の部屋から、怒号が。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「こ、この声は……ゴクウ……!?」

[メイン3] 犬吠埼 風 : 何か、あったのかしら……!?

[メイン3] 犬吠埼 風 : ……この家、門とか、なんだとか……正直、よくわからないけど
でも、不気味な要素が、あまりにも多すぎる。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 何か……何か、よくないものを、見てしまったのかもしれない。

[メイン3] 犬吠埼 風 : 「……ごめんね!子猫ちゃん!また来るわ!」

[メイン3] 犬吠埼 風 : そのまま押し入れから飛び出し、書斎へと突っ走る。

[メイン3] 犬吠埼 風 :  

[メイン3] 犬吠埼 風 :  

[メイン3] 犬吠埼 風 :